ECサイト制作の依頼先の選び方|Shopifyなどの違いと費用の内訳
「ネットショップを始めたい。でも、どこに頼めばいいのか、そもそも自分で作れるものなのか分からない」——ECサイトの相談は、この状態から始まることがほとんどです。
この記事では、ECサイト制作の依頼先をどう選ぶかを、プラットフォームの違い・費用の内訳・依頼先のタイプ別の向き不向きから整理します。
先に結論:ECは「作る費用」より「回す体制」で決まる
ECサイトが実店舗と決定的に違うのは、公開してからが本番だという点です。商品登録、写真撮影、在庫管理、受注処理、発送、問い合わせ対応——これらを誰がやるのかが決まっていないECサイトは、公開後3ヶ月で更新が止まります。
依頼先を選ぶときは、制作費の安さより「公開後の運用をどこまで一緒に見てくれるか」を基準にしてください。
プラットフォームの選択肢と向き不向き
Shopify
世界的に使われているECプラットフォームです。月額の利用料がかかりますが、決済・在庫・配送・アプリ拡張が最初から揃っており、本気で売上を作りにいく事業者に向いています。海外販売や定期購入、複雑な送料設定にも対応しやすいのが強みです。
一方で、日本独自の商習慣(のし・熨斗、複雑な同梱ルール、代引きなど)は標準機能では対応しきれない部分があり、アプリの組み合わせや個別開発が必要になる場面があります。
BASE・STORES などの国内サービス
初期費用を抑えて小さく始められます。商品点数が少なく、まずは販売してみたいという段階では有力な選択肢です。ただし、デザインの自由度や機能拡張には限界があり、売上が伸びてきた段階で乗り換えを検討することになります。
楽天市場・Amazonなどのモール
集客力が最大の魅力ですが、出店料・手数料が継続的にかかり、価格競争に巻き込まれやすい構造です。自社ECとモールは競合ではなく併用するものと考えるのが現実的です。
WordPress + プラグインでの自社構築
既存のWordPressサイトに販売機能を足したい場合の選択肢です。柔軟ですが、決済まわりのセキュリティ対応やアップデート管理を自社で背負うことになるため、運用体制がない場合はおすすめしません。
ECサイト制作の費用の内訳
見積もりを比較するときは、次の項目が含まれているかを1つずつ確認してください。
- デザイン:テンプレートを使うのか、オリジナルで作るのか
- 商品登録:何点まで含まれるのか、それ以降は1点いくらか
- 商品写真:撮影は含まれるのか、自社で用意するのか
- 決済・配送設定:どの決済手段まで設定するのか
- アプリ/拡張機能:導入するアプリの月額は誰が負担するのか
- 公開後のサポート:期間と対応範囲
特に見落とされやすいのが商品写真と商品登録の点数です。商品数が多い事業では、この2つが制作費本体を上回ることもあります。
参考として、enenの料金体系は以下のとおりです(すべて税別、プラットフォームはShopify)。
- スモールEC:初期費用 50万円〜(テンプレートデザイン/EC機能実装/アプリ実装・設定/商品登録20点まで/構築後のメール・チャットサポート)
- スタンダードEC:初期費用 100万円〜(オリジナルデザイン/会員機能/商品登録20点まで)
- エンタープライズEC:お見積り(商品登録無制限/カスタム機能開発/専任サポート)
- 運用サポート:月額 1万円〜(商品登録代行 月20点まで/バナー作成などの細かい修正/管理画面の操作サポート)
依頼先のタイプ別・向き不向き
EC専門の制作会社
売上改善の知見が蓄積されています。予算規模が大きく、継続的に施策を回していける事業者向けです。
地域の制作会社・小規模事務所
商品撮影や商品説明の言語化など、現場に入り込む作業を一緒にやりやすいのが強みです。地域の特産品や生鮮品など、商品ごとの事情が複雑な場合に相性が良い傾向があります。
フリーランス・クラウドソーシング
費用は抑えられますが、公開後の運用まで継続的に見てもらえるかは個人差が大きくなります。契約時にサポート範囲と期間を明記してもらってください。
依頼前に決めておくべき5つのこと
- 何を売るか、何点売るか(点数は費用に直結します)
- 送料をどうするか(全国一律か、地域別か、無料ラインを設けるか)
- 受注から発送までを誰がやるか
- 返品・キャンセルのルール(特定商取引法に基づく表記に必要です)
- 公開後、月にどれくらい時間を使えるか
5番目が特に重要です。月に使える時間が数時間しかないなら、商品点数を絞る・運用代行を含めるといった設計が最初から必要になります。
よくある失敗パターン
- 商品点数を最初から増やしすぎる:登録と写真の準備が終わらず、公開が半年遅れる
- 集客を考えずに公開する:ECサイトは作っただけでは誰も来ません。SNS・広告・既存顧客への案内をセットで設計する必要があります
- 送料設計を後回しにする:利益が出ない価格設定のまま公開してしまう
- 管理画面の操作を教わっていない:ちょっとした修正のたびに制作会社への依頼が発生し、運用が止まる
よくある質問
Q. Shopifyと BASE、どちらを選ぶべきですか?
A. 商品点数が少なく、まず販売を試したい段階ならBASEやSTORESで小さく始める選択肢があります。継続的に売上を伸ばしたい、デザインや機能を作り込みたい、定期購入や複雑な配送設定が必要——といった場合はShopifyが向いています。将来の乗り換えコストも含めて判断してください。
Q. ECサイトの制作期間はどれくらいですか?
A. 商品点数と写真の準備状況に大きく左右されます。テンプレートを使い商品点数が20点程度であれば1〜2ヶ月、オリジナルデザインやカスタマイズが入る場合は3ヶ月以上を見ておくのが現実的です。期間が延びる原因のほとんどは商品情報と写真の準備です。
Q. 商品写真は自分で撮ってもいいですか?
A. 構いません。ただしECサイトでは写真が売上に直結するため、白背景での商品単体カットと、使用シーンが伝わるカットの2種類は最低限揃えることをおすすめします。撮影方法のレクチャーだけを受けて自社で撮る、という進め方も可能です。
Q. 公開した後、自分で商品を追加できますか?
A. Shopifyをはじめとする主要なプラットフォームは、管理画面から自社で商品を追加できます。契約時に操作レクチャーが含まれているかを確認してください。時間が取れない場合は、商品登録の代行を含む運用サポートを検討する方法もあります。
まとめ
ECサイトの依頼先選びで確認すべきポイントは次の通りです。
- 公開後の運用をどこまで見てくれるか
- 商品登録の点数と、それ以降の単価
- 商品写真が含まれるか
- 管理画面の操作レクチャーがあるか
- 送料・返品ルールの設計に付き合ってくれるか
enenでは宮崎の事業者を中心に、Shopifyを用いたECサイト構築と公開後の運用サポートを行っています。「まだ何を売るか固まっていない」段階からのご相談も可能ですので、お問い合わせください。
関連ページ:ECサイト制作について/料金表/制作実績